女性天皇・女系天皇

最近、メディアでは「女性・女系天皇に賛成ですか?反対ですか?」というアンケートを取っていると聞きまして、またこうやってメディアはまったく別の内容のことをあたかも一緒のことのように報道して、知らない人を騙そうとしていると感じたので、女性天皇女系天皇の違いをご説明したいと思います。

 

 

では、そもそも天皇について、みなさんどのくらいご存知でしょうか?

 

残念ながら自分の学生時代は「象徴ってなんだよ!税金を使ってまで天皇って必要?」などと大変失礼なことを思っていました。

 

しかし、少し調べてみると「天皇」というのが日本の伝統の証であり、世界で唯一の貴重な存在であるということを知りました。

 

そもそも天皇の歴史は、初代は神武(じんむ)天皇が紀元前660年に即位したとされています。

 

しかし、これは「古事記」や「日本書紀」に書かれている神話の一部という見方もあり、フィクションだという説もあります。

 

なので実在した天皇の説には大きく4つの説があり、神武天皇以降全員が実在する天皇であるとする説、そして、第10代崇神(すじん)天皇以降、第15代応神(おうじん)天皇以降、第26代継体(けいたい)天皇以降が実在とする説です。

 

神武天皇から数えれば2500年以上、継体天皇から数えても1500年以上の伝統がある訳です。

 

そしてこれだけの期間続いている国は世界で日本だけです。

 

ギネスにも載っています。

 

しかもずっと男系で続いているのです。

 

男系というのは、天皇のお父さんをたどっていくと、神武天皇なり、継体天皇までたどり着くということです。

 

例えば、伝統があると言われているイギリス王室は1066年と言われています。

 

しかもこちらは男系ではなく、色々変わっていっています。

 

また中国は4000年の歴史とか5000年の歴史と言われていますが、これは皇帝が次々と変わって行っていて、いわゆる国というものが変わって行っているということです。

 

なので、現在の中国、中華人民共和国は戦後に出来たので、70年くらいとなります。

 

まとめると天皇というのは最短でも1500年、最長では2500年以上続いている、世界一長い皇室(王朝・王室のような伝統)だということ。

 

しかも天皇のお父さんをたどっていくと、神武天皇なり、継体天皇までたどり着く男系という伝統を続けているということ。 

 

これだけ長い伝統を持っているので、天皇は世界中の国から尊敬されています。

 

世界の外交で言えば、総理大臣よりも、大統領よりも、国王よりも、エンペラー(天皇、皇帝)が最も“格式”が高いとされています。

 

エンペラーはその国の文化や宗教などを含めた、「文明の代表(その国そのもの)」という位置づけになるためです。

 

この前(2019/10/22)の即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)では、世界196ヵ国中、191ヵ国、世界の94%の国が参列してくださいましたね。

 

 

ここでちょっと天皇の歴史のお話で、自分が好きなエピソードがあるので、ご紹介したいと思います。

 

それは「民のかまど」というお話で、西暦500年頃のお話だそうですが、その頃は仁徳(にんとく)天皇が即位されていたと言われています。

 

そこで仁徳天皇が高台に登って、民の暮らしを眺めると、民の家々から煙が上がっていないのを見て、「これは民は食べる物がなく、炊飯することが出来ないから煙すら上がらないのではないか。」とおっしゃり、そこから3年間税を取ることをやめ、着る物も新しくせず、宮殿も改修せず、質素な暮らしを行ったそうです。

 

そして、やがて民が豊かになった時には、今度は民たちが率先して、宮殿の修理などの恩返しをしたというお話です。

 

自分はこれこそが、日本という国のあるべき姿だと思います。

 

まさに、好循環で作られた世界です。

 

まあ、作り話の可能性もありますが、こういった世の中であれば素敵だなと思っています。

 

 

と、まあ少し脱線しましたが、これだけ伝統があり、貴重な天皇という存在を自分達の代で壊してしまうのはもったいないと思っています。

 

世界最古の王朝があるというのは、誇らしいではないですか。

 

でも日本が嫌いな人たちはこの天皇の仕組みを壊したくて仕方が無いようです。

 

 

という訳で、本題の女性天皇女系天皇の説明にもどります。

 

まず、「女性天皇」についてですが、これはそのまま女性が天皇になることです。

 

別にこれは良いと思います。

 

過去にも女性が天皇になったことが何回かあります。

 

有名どころでは推古(すいこ)天皇とかでしょうか。

 

なので、女性が天皇になるのは問題ないのですが、その女性天皇が一般の男性と結婚をして、その子供が天皇になると、その天皇女系天皇となります。

 

つまりいままで最短でも1500年以上続いていた男系の天皇の伝統が崩れる訳です。

 

その女系天皇のお父さんをたどっていくと、継体天皇神武天皇に行きつかなくなり、例えば今までの天皇を日本王朝と考えた場合、その女性天皇が、佐藤さんという人と結婚したら、佐藤王朝になってしまうということです。

  

もう一つ例えると、サザエさん家系図で考えると分かりやすいと言われています。

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例えば、現天皇が波平だとしたら、波平は「男系の男性天皇」という訳です。

 

その娘のサザエが天皇になるとサザエは「男系の女性天皇」ということです。

 

サザエのお父さんが天皇ですからね。

 

サザエがフグ田家のマスオと結婚して、タラオが生まれました。

 

このタラオは男性ですが、天皇がお母さんなので、女系になります。

 

だからタラオは「女系の男性天皇」となり、この瞬間に、今まで「磯野王朝」だったのが、「フグ田王朝」に変わってしまうということです。

 

 

いかがでしょうか?

 

女性天皇」と「女系天皇」の違いがお分かりになったでしょうか?

 

すでに知っているという方は良いのですが、知らなかった方は「女性天皇女系天皇」を同じ物として騙そうとしてくる日本が嫌いな人たちにご注意ください。

 

 

ちなみに、これを理解した上で女系天皇も良いのではないか?と思うのは、信条の自由なので問題ありません。