LUNA SEAについて

2003/04/04

私がLUNA SEAに出会ったのは高校1年のころ、中学まではB'zに夢中でした。

文化祭で、私は文化祭実行委員だったので、体育館ライブに出演するバンドの審査をしていたのですが、そこにカッコイイバンドがいました。

すぐに私はそのバンドのファンになってしまったのですが、そのバンドが誰のコピーをしているかは知りませんでした。

そして数日後、同じクラスの友人が「このバンドすごくいいから聞いてみなよ」と薦めるのでそのテープを聴いてみると、なんとあの文化祭に出ていたバンドの曲ではないですか!

私は、すぐさま友人にこのバンドの名前を聞き、それがLUNA SEAであることを知りました。

それからは、その友人にLUNA SEAの曲をテープに録ってもらったり、中古屋でCDを探し回ったりしていました。

その後、LUNA SEAは「ROSIER」が大ヒット!一躍メジャーの仲間入りを果たしました。


何故、私がLUNA SEAを好きになったかというと、やはり文化祭で初めて生の演奏を見て、感じたという出来事が大きいと思います。

また、あの偶然に運命的なものを感じてしまったこともあると思います。

しかし、LUNA SEAのことを雑誌などで調べている内に、彼らの音楽を愛する気持ちや、今の音楽シーンに対する疑問、そしてそれを変えてやるという情熱、また、それはこの5人でなら出来るという自信などに感動してしまったことが1番の要因だと思います。


この5人はそれぞれが本当に個性的です。


ドラムの真矢はバラエティーなどでもお馴染みの面白いあんちゃんという感じですが、実際はすごく真面目で熱い人です。

ライブでは常に自分を極限にまで追い込んで命を削りながらドラミングをしています。

小さい頃から和太鼓などに慣れ親しんでいて独特の「間」を持っているのが特徴です。


ベースのJは本当に熱い人です。

この人の激しさは半端じゃないです。

Jは激しいロックを好み、LUNA SEAの核を担っていると思います。

ライブではJのベースソロなどがありますが、私は今までベースソロをやるバンドを見た事がありません(あるのかもしれませんが)。

特にJと真矢のセッションは最高です。

ベースとドラムだけでこれほど客を乗せられる人って!


ギターのINORANはすごくおとなしい人です(表面上は)。

INORANは主に一定のリズムでギターを刻んでいくタイプの人で、縁の下の力持ち的な役割をしていますが、この人は顔には出しませんがすごく熱い心をもっていると思います。

一音一音に心を込めて弾くという感じです。

INORANの音がLUNA SEAに深みを与えていると思います。

ライブではほとんど動かず、ギターに没頭しています。

また、この人の弾くアコースッティクギターは何処までも突き抜けていくような、透明感のようなものを感じます。


そして、もう一人のギターのSUGIZOですが、彼は目立ちたがり屋という感じです!

彼がLUNA SEAのギターソロなどをメインで弾いています。

この人のギターは独特の歪んだような音を出します。

また、ロックバンドには珍しく、バイオリンを弾くことが出来ます。

このバイオリンがLUNA SEAの音に神々しさというか、幻想的な雰囲気をもたらしています。

多彩な才能をもった方です!


そして、メインボーカルを務めるRYUICHIです。

この人がいなければLUNA SEAはメジャーにはなれなかったのではないでしょうか?

あの抜群の歌唱力は、まさにLUNA SEAの顔でしょう。

LUNA SEAで知っている人は?」と聞けば9割の人が「RYUICHI」と答えるでしょう。

河村隆一」で知っている人の方が、多いかもしれませんが・・・(笑)

LUNA SEAの作曲方法がまた凄いです。

ほかのバンドなどでは、作曲担当みたいな人がいてその人の書いてきた曲をバンドで演奏していくという方法が多いと思いますが、LUNA SEAでは真矢以外の4人が作曲できます。(まあ、真矢もやってるのかもしれませんが、聞いたことがないので)

だから、LUNA SEAでは誰か一人が原曲を持ってきて、それを5人がそれぞれアレンジをします。

だから、ほとんど原曲のままということはありません。

しかも、それぞれ自分がいいと思ったことはなかなか譲らないと思います。

公には出さないですが、相当お互いが精神をそして命を削りながら曲を完成させていくのだと思います。


彼らは言います、


「俺たちの曲は5人による化学反応で生まれてくる」


と。


だから、彼らの曲の作詞、作曲には個人名が載っていません(初期の曲には載っていますが)。

それは5人で作った曲だからLUNA SEAと記載されています。

5人それぞれの音楽性や性格などが化学反応を起こし、何倍ものパワーを持った曲たちが生まれてくるのです。


私は、この作曲方法に感動しました。

多分、私は人とぶつかり合いたくないから、自分の意見は取り下げていると思います。

しかし、彼らは、より良い物を作るためにお互いの良いところや、悪いところなどをとことん突き詰めて完成させていってるところがすばらしいと思います。

でも、こういうバンドは大体長くは続かないのではないでしょうか?

音楽性の違いというのはバンド解散のもっとも多い理由だと思います。

しかし、LUNA SEAはこんなことを10年以上も続けていました。

それは、5人それぞれがお互いの力を認め合っていたから、この5人でないとこの売上至上主義の音楽業界を変えることが出来ないと思っていたからだと思います。


こうしてファンを増やしていき、ついに日本のロックバンドのトップグループにまで昇り詰めていった5人ですがある重大なチャレンジをすることを決定します。


ソロ活動です。


これは1人1人の力をさらに伸ばし、さらなる次元に進むために決断したことでした。

そして、各々が自分の個性をさらに強くするための活動が始まり、そのなかでもRYUICHIの活躍は凄まじく、一躍「河村隆一」としてお茶の間に知れ渡る存在となりました。

そんな、彼等のソロ活動1年が過ぎ、再びLUNA SEAに戻ってきた5人は1回りも2回りも大きくなって戻って来ました。


しかし、この大チャレンジによって1人1人の力が大きくなり、LUNA SEAという枠に収まらなくなってきてしまいました。

そうです、いままででもギリギリの均衡で釣り合っていた5人ですが、もはや釣り合いが取れないほどそれぞれの力が大きくなってしまいました。

このあたりから、彼等は何とか釣り合いを取ろう、初心に戻ろうと試行錯誤していきますが、やはり一度バランスを崩すと元には戻れないものです。

そして、とうとう彼等は苦渋の選択をします。


「終幕」という決断を下したのでした。


しかし、彼等は確実に今の音楽シーンを変化させ


売上だけがすべてではない、俺達は音楽が好きだからやっているんだ!


ということを証明してくれたと思います。

確かにLUNA SEAの終幕のニュースを聞いた時のショックは大きかったですが、彼等の生き方を見てきて、生きていくために何が大切なのかを教えられ、この人達に出会えてよかったなと今は思います。



LUNA SEAありがとう。そして、また逢える日を願って…